Sunday, 13 April 2025

パクリの太陽の塔

大阪万博が始まった。当初から前評判は芳しくなかったが、やはり盛り上がりは今一の感がする。個人的には、万博は既に役割を終えた気がしている。ネットの時代に加え、凄いスピードで時間が流れている。栄華盛衰も早いから、計画しても5年後には既に終わっている商品企画も多いはずだ。

ところで前回(1970年)の大阪万博では、岡本太郎の「太陽の塔」がシンボルになった。埴輪のような顔をして博覧会の象徴になった。ただこれは1881年のパリ万博のパクリだから、今でも恥ずかしい事この上ない。

当時のパリ万博ではそのシンボルに、ギュスターブ・エッフェルの鉄の塔と、ジュール・ブリーデによる石の塔が競い合った。最終的には今のエッフェル塔で決着したが、その対抗馬の名前が「太陽の塔」であった。

計画では高さ366mの石の塔の先端に反射鏡を設置し、そこに地上から送る光を反射させ、パリ市を煌々と照らす案だった。正に夜でも太陽が照らす処に由来した。その辺の裏話は、倉田保雄氏の本で知った。

岡本太郎の作品に、渋谷駅の「明日への神話」という大きな絵もある。原爆の悲惨さを描いたようだが、兼ねがね毎日の通勤通学途上で目に入り不快感を持っている。一説によると、余りに大き過ぎて引き取り手のない中、駅ビルへの貸与が決まったという。大阪の「太陽の塔」もそうだが芸術性はゼロ、その上何より気持ちが悪くなる。

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