オーストラリアでも、郊外に車を走らせると火災の跡がはっきり残っていた。茶色に焼け焦げた低木が数十キロに渡って続き、その規模の大きさが伝わってきた。町の人に聞くと、昨年のクリスマスに起きた火災で、車に取り残された人が被害にあった嘆いていた。
原因はユーカリやガムツリーと呼ばれる引火性の高い植物と風である。ロサンゼルスやハワイのマウイ島の火災は記憶に新しいが、風は山から海に向かって吹くのであった。その勢いは想像以上で、ゴルフの手押しバギーが簡単に飛ばされた。
オーストラリアは2016-17年と2020-21年の大きな森林火災で、何と国土の森林の35%を失った。コアラも8000頭が犠牲になった。加えて昨今の大雨による洪水もある。
有名なゴールドコーストも、この1~2月は3分の1の日が雨で散々だった。折角訪れた観光客もさぞかしガッカリしただろうし、来年以降の人が来るのだろうか?と心配になる。自然に恵まれた国土だが、改めて共存の難しさが伝わって来る。