Wednesday, 6 November 2024

軟水は味の決め手

来日の外国人観光客に人気があるのが、日本の食である。寿司やラーメンは元より、天プラ、トンカツ、おにぎりと幅広い。確かに欧米のシンプルなメニューに比べると種類が豊富である。作り方も丁寧だし、特に出汁が絶妙なのだろう。

最近、その隠された秘密が分かった。それは軟水の力である。軟水は「水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量が100mg/l以下の水」である。東京の場合は65mg/lだが、東北の福島、宮城、山形になると、更にその1/3程に下がる。軟水の数値が低い程、不純物がない透き通った水になる。

3年ほど前に福島方面に旅した時に、ラーメンがやたらに美味しいのにビックリした。有名な喜多方には行けなかったが、須賀川、郡山などのラーメン屋のスープの味はどれも素晴らしかった。理由はやはり水だったのだ。 

 逆に硬水の国では、水道水は余り飲まない方がいいと言われる。衛生面もあるが、カルシウムの摂取が多くなるからだ。「象足」という言葉がある。華奢で美しいパリジェンヌが歳を取ると、カルシウムが蓄積して足首が太くなる現象である。

 ミネラルウォーターで有名なエビアンは300mg/l、アメリカは30〜120だが、ブリスベンは140と硬水国の数値は高い。だから一度に沢山飲めない。ビールやジュースの瓶も日本に比べて小ぶりなのはその為、水の代わりにワインを飲むのも同じである。

 処で味の決め手が軟水の度数なら、東京の水でどんなに頑張っても限界がある事になる。この辺は、いつかレストランの専門家に聞いてみたいと思っている。

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