食事に欠かせないのがワインとビールである。炎天下に汗だくになって遺跡を歩き、宿に帰ってシャワーを浴びて飲むビールは最高である。しかも行く先々で出て来るローカルビールは、旅の気分を一層高めてくれる。イタリア本土の玄関口にメッシーナという町があるが、町の名前を冠した黄色いラベルの地ビールや、遺跡のアグリジェント近くで作られたSeme doratoは記憶に残る一杯になった。
ワインも同じである。シシリーはワインの産地で、イタリア全体の17%程を作っている。岩山にオリーブやレモンの畑と並んで、こじんまりしたブドウ畑が続いている。その小規模多品種が何ともいい。
カターニャ郊外の海辺のレストランで、ワインリストを見て、店の主人に「地元のシシリーワインが飲みたいのだけど」と聞いてみた。すると「何言っているの?これ全部シシリー産だよ!」と言われて驚いた。その数は30〜40種類もあっただろうか、何気ない店なのに、シシリーの奥深さを実感したのであった。
因みにシシリーワインの味は普通である。何故か白が赤に比べて多い。ギリシャワインがバルカン半島に有り勝ちな泥臭く甘い田舎風なのに対し、カラッとしている。
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