Saturday, 17 August 2024

トロイ戦争とアキレス腱

今回ギリシャで訪れた遺跡の中で、最も古かったのはミケーネ(Mycenae)であった。BC16-14世紀と言われ、ドイツのシュリーマンが150年程前に発見した。ただ歩いてみても、素人には殆ど違いが分からなかった。

ところが最近、そのミケーネは「アキレス腱」と関係がある事と知ってから、グッと身近になった。アキレス腱は、ミケーネの勇者「アキレウスの急所」から来ていた。

彼は生まれた時、母親に不死の川で清められたが、母親が踵を持って浸けた為、その部分だけが不死にならなかったのだ。案の定、その踵を射られて命を落とす事になった。

それが「トロイの戦争」であった。改めてブラッド・ピット演じる映画「トロイ(Troy)」のDVDを見直して、初めてその流れが分かった。

物語は、トロイの王子がスパルタ(ミケーネ時代のギリシャ)の王妃を浚ったので、彼女を取り返す戦争であった。10万人の兵と1100隻の船でトロイ(今のトルコ)に押し寄せ、10年の歳月を経て、最後は有名な「トロイの木馬」で城内に入りスパルタが勝利した。

 ただアキレウスは兎も角、王妃を浚った王子は夫に比べて若いし、スパルタの大将は娘を生贄に差し出したので妻に殺されるなど、どちらかというとトロイに同情してしまう。その為か後に、トロイの末裔はローマの礎になる一方で、スパルタはローマに飲み込まれるのであった。

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