特に前回素通りしてしまったシラキューサ(Siracusa)は感慨深かった。シラキューサは人口12万人の町、かつてはアテネより強いポリスだった。歴史に名を残したのが、第二次ポエニ戦争(BC214-212)であった。ローマ帝国相手にカルタゴと組んで戦い、最後は陥落した一戦である。
その様子をCGで再現したのが、昨年公開された映画「インディー・ジョーンズと運命のダイヤル(Indiana Jones and the Dial of Destine)」であった。映画の後半に出て来るシーンだが、タイムスリップした飛行機からDr.ジョーンズが見たのは正にその攻防戦であった。
ローマは鉤縄付きの攻城塔で攻め、対するシラキューサはアルキメデスが発明した新兵器、例えば巨大な火の玉石を放つ投石器、船を吊り上げる鉤爪、太陽光で帆を焼く武器で3年も持ちこたえた。島の先端にある要塞跡に立ち、湾を前にそのCGを想い浮かべ、Dr.ジョーンズに肖って2400年前の感動に浸ったのであった。
カルタゴのアフリカ人は、その後島の西に追いやられた。その足跡を残すのがマルサーラ(Marsala)という食後酒で有名な町だった。町に入ると作りが単調な真四角の家が現れ、それはアフリカやアラブの風景だった。その町から北に行ったトラッパー二(Trapani)という町は、アフリカ行きの船の発着場であった。
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