空港から市内に向かう途中、タクシーの運転手が対岸の山はトルコだと教えてくれた。それはまるで台湾から見た中国大陸のようで大きかった。攻めて来られたら一溜りもないと思っていると、面白い話を聞いた。それは1522年にペルシャの大軍が押し寄せた時だった。
島を守っていたのは、エルサレムからキプロスを経てやってきたロードス騎士団であった。今でも立派な館が残っていたが、彼らはその戦いで敗北して島を去り、辿り着いたのがマルタ島だった。そして名前をマルタ騎士団に変えて今に至っているという。
マルタ島はその後のオスマン軍の包囲や、第二次大戦の対ドイツにも耐え抜いて、1964年には遂に独立を果たした。ロードスを去った騎士団がマルタ島で花を開き、占領されたロードスも地元のギリシャに戻った。歴史を知ると今の平和の重みも違ってくるのであった。
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