Saturday, 8 June 2024

ノルマンディー上陸80年

今週の6月6日はD-Day 80周年だった。ノルマンディーにはバイデン大統領はじめ、各国首脳20人が集まった。ウクライナのゼレンスキーやイギリスのウイリアム王子、そして映画「プライベート・ライアン」の主役トム・ハンクス氏も来ていた。

15万人の兵士を動員した大作戦だったが、未だにベテランと称する元兵士が数多く残っている。当時20代だった若者は今では100歳を超えている。その矍鑠とした姿にはビックリするが、流石に何年か前の式典でパラシュート降下を再現した元気もなくなり、車椅子姿の人が目立った。今年は会場に向かう途中の空港で、息を引き取ったアメリカ人の元兵士もいたようだ。

 歴史のターニングポイントとなったノルマンディーは、私のお気に入りの場所の一つである。

5つの上陸海岸には未だにドイツ軍のブンカー跡が点在しているし、物資を陸揚げしてアロマンシュの港にはその艀が置き去りになっている。英国コマンドが急襲したペガサス橋や、フレンチコマンドが墜としたウイストラムの港町も当時のまま、アメリカ101空挺師団が誤って降りたサント・メール・エグリーズの教会には、(観光用なのか)落下傘兵の人形が未だにぶら下がっている。映画「The Longest Day (史上最大の作戦)」と重ね合わせた戦跡巡りは、何度行っても興味は尽きない。

上陸はアメリカ軍がオマハとユタビーチ、英国軍がゴールドとソワードビーチ、カナダ軍がジュノビーチを受け持った。今でもその分担と結束が、西側社会の原型のような気がしている。 

今年は新たに英国ノルマンディー記念館がオープンしたり、暫く前にアロマンシュの記念館も改築されたようだ。上陸地点での早朝のデモや、最終日には花火大会もあるようだ。何時かまた訪れてみたい。

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