確かに女は別れた男を忘れられる生き物と聞くし、一方で男はメソメソと過去から抜け出せない。「今昔物語」の中に、死んだ妻が忘れられず挙句の果て墓まで掘り起こす話がある。流石に男は変わり果てた妻の遺骸を見て発狂してしまうのだが・・・。
若い人だけでなく、長年付き添った夫婦もそうだ。爺さんが先に死ぬと、婆さんは積年の呪縛から解放されて元気になるという。反対に婆さんが先に死ぬと、爺さんは一人で生きて行けないから後追いするかのように逝ってしまう。
しかこれは日本人の話で外人は少し違うようだ。シドニー・シェルダンの「Memory Of Midnight」は女が失踪した初恋の男を探し出し、彼が他の女と結婚していたのにそれを引き裂いて自分のモノにする話であった。流石西洋の女は逞しい!と変に感心したが、男も男で次への切り替えも早いし、やはり狩猟民族はちょっと違う気がする。
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