Friday, 19 April 2024

オッペンハイマー

話題の映画「オッペンハイマー(Oppenheimer)」を観に行った。広島や長崎の惨状が出て来るのかと構えたが、物理学者の半生を追った淡々とした作品だった。3時間に渡る長編は少し退屈だった。それにしても、何故こんな映画公開を日本で躊躇したのだろうか?

昔「テレマーク要塞(The Heroes of Telemark)」というやはり原爆をテーマにした映画もあった。カーク・ダグラス演じる学者がドイツの重水工場を破壊するアクションもので、次元は違うが個人的には此方の方が面白かった。 

 映画ではアインシュタインも出て来た。科学者の純粋な研究は、軍事利用された時点で彼らの手から離れていく宿命には共感した。アルフレッド・ノーベルのダイナマイトもそうだが、研究者の手が血に染まる感覚も伝わった。

それにしてもアメリカのマンハッタン計画の規模、人材に改めて驚かされた。こんな国相手に日本はよく戦争をしたものだ。

 処でその原子力爆弾は広島と長崎に落された後、3発目を新潟に落とす計画だったという。しかしそれを運んでいた巡洋艦インディアナポリスが、日本の潜水艦から発進した回天によって撃沈され中止された。これは伊藤正徳の「連合艦隊の最後」に出て来る話だが、ひょんな出来事で惨事が回避されていた。

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