Tuesday, 30 April 2024

為替は1986年水準

円安が加速しドルが160円に迫ってきた。物価が上がっている。永年100円台を享受してきた者にとっては、お金がどんどん減って行く感覚だ。若い人も大変だが、年金生活者にとっても厳しい時代になってきた。

原因は勿論日米の金利差である。だったら金利を上げたらいいじゃないか?と素人は思う。だが「金利が上がると住宅ローンや中小の借入金利が上がるから景気の回復が遅れる」らしい。でもこれって本当だろうか?また日銀の債務超過も噂されている。預かり金利の上昇がバランスシートを圧迫するらしいが、日銀の為に市民生活が犠牲になるのも腑に落ちない。 

 一方で株価は昨年来好調だ。資産的にはプラスマイナスプラスの人が多いのも事実だ。若い人もNISAで少なからず潤っている。 

 1ドル160円は1986年の為替水準である。1986年といえば、自民党が中曽根内閣が衆参同時選挙で快勝したり、瀬古がロンドンマラソンで優勝した年であった。北島三郎の「北酒場」やテレサテンの「時の流れに身を任せ」が流行ったり、海外ではチュルノブイリ原発で事故も起きた。日本ではこの年からバブルが始まり、当時15000円だった日経平均は3年後に4万円近くまで上がり続けた。

 ボーナスも良かったので、会社が終わるとよく仲間とタクシーで六本木に飲みに行った。長プラが7%と高かったにも拘わらず家を建てる人も多かった。ただワインや輸入品は今ほど出回っていなかった気がする。今の日本人は知らぬ間に安価な輸入品文化に浸っているので、物価の高騰感はその反動かも知れない。

 因みに前の年の1985年の為替は200円だった。時代が逆戻りするのなら、強ちあり得ないとも言えない。これからはワインやウィスキーから日本酒に、洋食は和食に、海外旅行も生涯一度に、当時を思い出して生活習慣を変えていくしかない。

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