部屋は大きく分けて、共用スペースをシェアーする場合と専用する場合の二つがある。前者はキッチンやトイレが他の宿泊者と一緒になるが、学生や旅行者の時間はマチマチなので、あまり鉢合わせになることもない。冷蔵庫は段ごとに置き場が決まっている。調味料などは残ると置いて行くので、大体の必需品は揃っている。ホストと称するオーナーは多くは別の処に住んでいるので、あまり気遣いもない。
処が昨年は間違ってホストと同居の家を選んでしまった。大きな一軒家の一室で、朝は「おはようございます」の挨拶から始まり、主人のシャワーが終わるのを見計らって使い、キッチンも彼らの食事時を外して食べる窮屈な毎日だった。若い頃なら未だしも、この歳で居候になったような気分だった。幸い主人とは気が合い、夜はよく飲んで話せたので、オーストラリア人の生活の一端に触れる事が出来た。
彼は英国のリバプールから移って来て、今の奥さんと結婚した。3度目の結婚とかで、前の奥さんとの子供もオーストラリアに住んでいた。奥さんも二度目の結婚で、前の夫とに間に出来た男の子が一緒に住んでいた。精神に障害があったので、時折カウンセラーが時々やってきて、奥さんが熱心に耳を傾けていたのが印象的だった。素晴らしい自然に囲まれ羨ましかったが、「どこの家庭でも悩みがあるのは万国共通だ!」と思った。
今回はそんな反省から、1LDKを占有にして快適だった。着いて鍵が中々見つからないので困った以外は、何一つ不自由はなかった。
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