本の後半に酸素魚雷の話が出て来た。その速度、射程、爆薬量で英米を遥かに凌駕していた。その技術を転用した人間魚雷「回天」の成功率が高かった事もあり、終戦直後にサザーランド参謀長が真っ先に潜水艦の居場所を聞いた逸話も紹介していた。
そう言えば昔、東海岸のアナポリス(海軍兵学校)を訪れた時、校内にその酸素魚雷が置かれていた。そこは太平洋戦争の日本コーナーで「ミッドウェイ海戦を境に戦局が好転した」の碑もあり、しばし立ち止まって思いを馳せた。
また著者は戦争末期の指揮官の在り方に批判的だった。昔は東郷元帥のように陣頭指揮していた時代から、最後は日吉の地下壕から無線で命令を出すようになったからだ。士気も上がらないし無線の精度も悪い。その失敗が電波が届かず謎の反転が起きたレイテ戦だった訳だが、分かるような気がした。
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