そんな何気ない会話から始まって、テニス仲間のWさんの病気を突然知った。それもレベル4という。レベル4の上は5があるかと思いきや、0から始まるので最高位の末期症状だった。末期だからもう手術すらも出来ないという。普段元気でコートを走り回っていた人だけに、驚きも大きかった。
そんなWさんが先日ひょっこりコートに現れた。少し瘦せたとはいえ、元気に相変わらずの軽口をこぼしていた。奥さんに「スノータイヤに替えたからこの冬は大丈夫だよ、と言ったら泣かれちゃったよ!」と自嘲気味に話すと、一同シーンとしてしまったが。その日は何もなかったかのようにプレーをして帰って行った。
思えば誰しも、この世に生を受けた時から終わりに向かって生きている。だから今更驚く事ではないかも知れないが、やはりそれが現実になると話は別である。突然別れがやって来られても、中々受け入れられるものではない。
そんな中、旧友のM君の訃報も届いた。昨年雨の中で一緒にゴルフした後、体調を崩して気になっていたが真坂の知らせだった。実直で寡黙な人だった。最後に澤乃井の大吟醸を飲んだ時を思い返しては、青春の在りし日が蘇ってくる。
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