Sunday, 20 August 2023

松代の大本営地下壕

今週は78年目の終戦記念日だった。最近は気のせいか随分と静かになって来たが、それでも1週間程前から映画「日本のいちばん長い日」に準え、当時の御前会議や宮中クーデターに思いを馳せた。

戦争を始めるのも大変だが、終わらせるのはもっと難しい。今更だが決断来て本当に良かったと思う。ただもっと早く終わらせる事は出来なかったのだろうか?最近ある話に出逢って余計その念を強くしたのである。

それは松代の大本営跡に行った時だった。今回で2回目の訪問になったが、本土上陸が迫る中、天皇一家を疎開させるべく、松代に作った大地下壕である。全長10㎞に渡り完成すれば1000人が暮らせる地下都市である。60万人が工事に携わり、慰安所もあった。

今回驚いたのはその地下壕と沖縄戦の関係であった。地下壕の建設は1944年10月のサイパン陥落がきっかけになって始められたが、その工事完成までの時間が必要だった。沖縄戦はその時間稼ぎだったという。

それを知って唖然とした。戦争末期の軍は完全に常軌を逸していた。あと1年早く終戦していたら、広島、長崎だけでなく日本の地方都市が昔のまま残ったかと思うと猶更である。

 処で日本では終戦記念日というが、ロシア、中国、イギリスも戦勝記念日になっている。日露戦争や日中戦争の戦勝記念日はないから何か不快な感じがするが、負けたから何も言えない。ただオーストラリアの追悼日(ANZAC Day)の4月25日は敗戦記念日である。第一次大戦で豪NZ連合軍がガリポリに上陸して敗れた日である。中にはまともな国もある。

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