Monday, 24 July 2023

ヘミングウェイ祭り

今月の18日、フロリダのキーウェストでヘミングウェイ祭りが開かれた。ヘミングウェイそっくりさんが集まり、彼の好んだスペインの牛追いに興じていた。没後60年以上も経つが、未だに彼の人気は高い。冒険家でロマン多きダイナミックな人生に、共感している人が多いせいだろうか?少なからず私もその一人で、作品に彼の実体験を重ねている。

旅をしていると彼の作品の舞台によく遭遇する。例えばスロベニアを旅した時、ゴリッツァというイタリア国境の山岳地帯を訪れた時、そこは「武器よさらば」の舞台だった。第一次大戦で従軍した彼が、恋人を慕って逃亡する物語である。今でも激戦が長く続いた塹壕が残っていて、若きヘミングウェイとバッタリ会うような気になった。

 第二次大戦の従軍記者としてパリに入った話も有名である。喉が渇いて最初に駆け付けたのはリッツホテルであった。以来そのバーは彼の名前を冠している。パリではココシャネルやルートヴィッフィと華麗な社交があったり、最初の結婚生活を送った地でもあった。暫くして結婚は破綻するが、その悪夢が「キリマンジェロの雪」に出て来る。 

 ケニアの大地で破傷風になった時、いつ来るとも分からない迎えの飛行機を待ちながら、走馬灯のような人生が脳裏を彷徨うのであった。彼は4回結婚したので三人の妻と別れた。死の床に就くと「ヒトは別ればかりを思い出すのか!」と、以来複雑な気持ちになっている。 

「誰がために鐘が鳴る」の舞台になったセゴビアにも行った。ただその時なそこが小説の舞台になったとは知らなかったので、橋を観る事はなかったのは心残りだ。

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