快速フェリーの乗ると昼過ぎに着いた。この船もボーイング製だった。早速予約してあったレンタカーで島を周った。ところが半日で殆どを走破してしまい、明日以降やる事がなくなってしまった。
行く前にテニス仲間のKさんと話していると、「昔友達と行ったけど、やる事なくてマージャンばかりしていた」の話を思い出した。釣りやスキューバーダイビングでもやらない限りは、今でも何もない場所だったのだ。
人口は毎年減っているようで、7000人と言うから殆ど過疎地である。確かにやたらに年配者が目立つし活気もない。いくらインターネットが繋がるとは言っても、若者が出て行くのも分かる気がした。
思い出したのは、昔のイタリア映画「ストロンポリ」である。シシリア島近くの活火山のストロンボリ島を舞台にした白黒フィルムである。物語は収容所で知り合った男女が、解放されると結婚して主人の故郷ストロンボリ島に凱旋する。ただそこは貧しい漁村で、イングリッド・バークマン演じる新婦が、島の暮らしに馴染めず葛藤していた。
そんな中唯一、波浮の港は昔の面影を残していて興味深かった。「伊豆の踊り子」で旅芸人が青年と別れた後、船で向かった港町である。地元の人に聞くと、当時は大きな遊郭があったという。今でも残る三階建ての街並みがそれを語っていた。中継港として沢山の小舟が溢れていた光景を思い浮かべたのであった。
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