連合軍が旧ユーゴスラビアのダムを爆破し、水の力でドイツの侵入を防ぐ話である。若き日のハリソン・フォードも登場し、パルチザンとチェトニックの抗争など面白い作品だった。
ただ此方はアリステラ・マクリーンのフィクションである。彼の想像力には予々感心するが、その時もダムは最初の爆破ではびくともしなかった。ただ時間が経つにつれ、水圧で徐々にヒビが入り最後は決壊したのであった。
映画のロケに使われたダムは見た事がないが、何年か前にバルカン半島を旅した時、その決壊で流された橋を通った事がある。
その日はノーベル賞の「ドリナの橋」で有名なボツニア・ヘルツゴビナので町を出発し、一路アドリア海を目指して南下した。モンテネグロに入り暫くすると、物凄い長さと高さの橋に出会った。それがタラ川に架かるDjudjevic 橋だった。全長365m高さ170mもあり、映画に出てきた橋だった。
橋は戦前に出来たというから驚きだ。戦時中に設計に携わったエンジニアがそれを破壊しようとした。後にそれが判明しイタリア軍にその橋で殺害された逸話もある。今ではバンジージャンプのメッカになっているらしいが、渡り終え下を見てゾッとした記憶がある。
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