もう一つは凄まじい収益意識である。組成の幹事手数料や利鞘は勿論、自身の留学費用も含めて年間の貢献度をはじく辺りは、流石コマーシャルバンクの人は違う!と思った。 それにしても彼は優秀な人だ。
本の中にDKBの伝説ディーラーだった故神田晴夫氏も出て来る。67億円の差損を出して解雇された人で、その件を加藤仁の「ディーリングルーム25時」で読んで涙したという。著者のトルコ案件でオーバーコミットして引き受けた話と重ね合わせその訳が分かった。やはり有名になる人はどこかでリスクを取っている。
銀行は保守的な所だ。いくら儲けても、損を出すと厳しく罰せられる。組織だから一人でやった訳ではないのに、都合が悪くなるとスケープゴートが必要になってくる。今まで普通に働いていた行員が、ある日突然に背任者、犯罪者になるから怖い。その血祭がないと人心が納まらないのだろう。そんな体質を思い出した。
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