Thursday, 16 February 2023

シドニィ・シェルダン

暫く前に旧友のK君に会った時、「何か面白い本はないかな?」と聞くと「古いけどシドニィ・シェルダンがいい」と教えてくれた。昔英語学習で使われた「ゲームの達人」は読んだ記憶はあるが、そうかと思って早速「Nothing Lasts Forever(日本版は「女医」)」から入ってみた。

原書でも英語は分かり易く、世界から愛される理由も分かった。物語は若手女医3人が病院であれこれ事件に巻き込まれる。最後はその一人が移って来たエリート医と深い中になるが、彼には金持ちとの縁談が舞い込んだため、邪魔になり殺されてしまうのであった。

読んでいて、次から次に運び込まれる患者に対し、24時間呼び出しが続く過酷な病院事情も伝わってきた。最近のコロナ禍で病院がひっ迫する話は聞いていたが、実態はこんな感じかと思った。

また 「そういう医者もいるかも知れないな?」と思ったのは、あだ名が007という医者だった。007は「殺しのライセンスを持った男」の意味で、彼の手に掛ると助かる患者までも死んでしまうと噂された。確かに新たな患者を受け入れるにはそのベットを空けなくてはならない。その現実に直面すると、ちょっとした医者の裁量もあり得るかも?と怖くなった。病院に辿り着くと安心するが、一方で病院の採算や医者、看護婦の勤務時間もあるから、そのバランスが崩れた時が問題である。

シドニィ・シェルダンの特徴の一つは妊娠である。昔読んだ復讐劇でも、政敵の娘を身篭らせる結末があったり、今回でもそれが男女の駆け引きに使われていた。

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