シシリーマフィアに興味を持ったのは、10年ほど前にシシリー島を旅した時だった。映画ゴッドファーザーで有名なコルレオーネ村を訪ねたのが切っ掛けだった。ドン・コルレオーネを思い浮かべながら歩いていると、村人が全員マフィアに見えてきた。外に立っているのは殆ど男で、皆んな立派なスーツと革靴を履いていた。村の中央にキャフェがあったので思い切って入ってみた。一斉に視線が注がれたのが分かり、あわててコーヒーを飲むや否や退散した記憶がある。
ところでそのゴッドファーザーにも出て来るが、バチカンの汚職事件でロベルト・カルヴィ頭取が暗殺された件があった。ローマの橋から吊るされるシーンはショッキングで、そのスキャンダルを扱ったラリー・カーヴィンの「誰が頭取を殺したか(The Calvi Affair)」は最も面白い読み物の一つになっている。その殺害を指示したのが、今回のデナーロのボスだったリーナと分かり、過去と現在が繋がったのであった。
処でシシリー島の首都はパレルモである。先の本の中に「パレルモ住民の3/4はマフィアと何らかの関係者」と書かれていた。そんな事とは知らず、呑気にバールで飲んでいたかと思うと背筋が寒くなった。
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