Tuesday, 29 November 2022

粋な晩酌

先日、知人の陶芸家が個展を開いたので覗いて見た。学校の先生の傍ら、趣味で始めた陶芸が、いつの間にかプロ顔負けの腕前になった。その日もデパートの一角を借りて多くの作品を展示していた。

観に行ったからには手ぶらで帰る訳には行かない。ちょうど焼酎グラスに事欠いていたの、2つ求めて帰った。その晩は早速、その器で黒霧島のお湯割りを試してみた。やはり味がいつもと違う気がして、ちょっと魯山人の気分になった。

友人のW君が焼いた皿も見事なので、正月に取り出しておせちを乗せて楽しんでいる。W君は40代で会社を辞めて笠間の窯に弟子入りした本格派である。家族を残して単身修行する事3年、念願の陶芸家として独り立ちした。笠間もそれが縁で何度か行ったが、日本の奥深さを感じる町である。

普段は無縁の陶芸だが、こうしてたまに接するといいものだ。以前テレビの番組で、日本酒探訪家の太田和彦さんが、数あるぐい吞みの中からその日の晩酌に合った器を選んで楽しんでいた。そんな味わい方があるのか?と、流石太田さんだった。

この冬の夜長はそれを真似て、粋な晩酌に心掛けようと思っている。

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