それに準えると、Ken Follettの新作Never は「もはや核戦争を如何に防ぐかの時代」ではなく、「始まった場合に如何にして勝利するかの時代」になっている事を諭してくれる。
物語は北朝鮮の食糧不足から始まる。我慢の限界を超えた北は南に打って出る。まず軍事施設のあるチェジュとSino-riをミサイル攻撃する。南も直ぐに体制を整え平壌に向い朝鮮戦争が再発する。
非常事態に日本も海上自衛隊が尖閣に入るが、中国を刺激して壊滅させられる。それが日米安保のトリガーとなって、米は中国の空母福建を撃沈する。
そうこうしている内に、北は核爆弾をソウルと釜山に落とす。広島長崎以降の初めての核使用であった。これに対し米も北の基地に核を落とす。これで終わりかと思っていた処、今度は中国がハワイに向けて核弾道を発射する処で終わる。
やればやり返すのが喧嘩である。国同士も初めは同じ数の犠牲を強いて警告するが、一度力の均衡が崩れると益々疑心暗鬼になるようだ。憲法改正の論議もいいが、こうした現実的なシミュレーションをすると目が覚めるのである。
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