Tuesday, 9 August 2022

バッハの無伴奏

久しぶりに生のクラシック音楽を聴きた。ハンガリー人のチェリストを中心にした、シューベルトやベートーヴェンの三重奏、四重奏であった。余り聴き慣れない曲だったが、シューベルトが18歳の時の作品だったり、生涯独身だったベートーヴェンの女性への思慕も入っているとかで、作曲時の風景を思い浮かべながら楽しんだ。
 
中でもバッハの無伴奏は良かった。無伴奏はハーモニーがないので単調である。

ただバッハの曲は、省略された低音や和音が想像力を生み出すと解説にあった。分かったようで良く分からない説明だが、不思議とそのモノトーンが心に響くのであった。 

その旋律を再発見したのがパブロ・カザルスと言う。カザルスは国連でカタルーニャに思いを込めてバッハを演奏した時、鳥はピース!ピース!と鳴くと話していた。以来、鳥の鳴き声を聞くとカザルスとチェロを思い出す。 

今回改めて三重奏を聴いてみると、始めはバイオリンの音に耳が集中した。ただ暫くするとチェロに移った。ヴィオラは最後まで脇役だったが、バイオリンとチェロの間に入っていい味を出していた。色々発見のある一日であった。

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