ただバッハの曲は、省略された低音や和音が想像力を生み出すと解説にあった。分かったようで良く分からない説明だが、不思議とそのモノトーンが心に響くのであった。
その旋律を再発見したのがパブロ・カザルスと言う。カザルスは国連でカタルーニャに思いを込めてバッハを演奏した時、鳥はピース!ピース!と鳴くと話していた。以来、鳥の鳴き声を聞くとカザルスとチェロを思い出す。
今回改めて三重奏を聴いてみると、始めはバイオリンの音に耳が集中した。ただ暫くするとチェロに移った。ヴィオラは最後まで脇役だったが、バイオリンとチェロの間に入っていい味を出していた。色々発見のある一日であった。
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