立派な武器を持っても所詮戦うのは兵隊だ。戦後75年、一度も実戦がない軍隊って大丈夫だろうか?と心配になる。そんな矢先、今年の芥川賞作家、砂川文次氏の本が書店に並んでいたので買ってみた。
氏は元自衛官で、その体験を短編にしていた。「小隊」の舞台は北海道、「戦場のレビアタン」はイラク、「市街戦」は国内の行軍訓練であった。どれも模擬訓練を通した想像の世界で、何か読んでいて虚しくなった。失礼ながら芥川賞ってこの程度?とガッカリすると共に、自衛隊の実態にも心細くなった。
中国の兵士の士気はもっと低いと誰かが言っていた。兵士になるのは党や官僚になれなかった農家の子供と言うのがその理由らしい。金儲けは好きだが、凡そ国に忠誠を誓う国民性とは縁遠い、そう思うと変に納得した記憶がある。
誰か強くて弱いのか、今回のウクライナではないが、こればかりは戦ってみないと分からない。一つ言えるのは、対岸の火事の時代は終わったという事である。
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