特にカレーノ・ブスタとフルセットを戦ったシモンへの声援は凄かった。老若男女、子供まで含めた観客が、夜の1時を廻っていると言うの大興奮であった。改めて「彼はこんなに愛されていたのか?」と羨ましかった。
トォンガの対ルード戦はもっとドラマティックだった。第四セットで肩が上がらなくなったトォンガが、タイムブレークで0/6になった時だった。マッチポイントを迎えると、彼の目から涙が溢れて暫し時間が止まってしまった。ルール上はオーバータイムでペナルティーを課されるところだが、オーバールールになった。それはとても感動的な場面だった。
一方で女子はシフォンテクというポーランド人がシードNO1についている。暫く見ないと激しい入れ替わりである。嘗てのレジェンドが去る中、若い人が伸びて来るのはとてもいい事である。
日差しの強いこの季節、選手の鍛え上げられた肉体がまるで芸術作品のように浮かび上がってくる。それがまた赤土に映えてとても美しい。赤土はフランス語でterre battue(砕かれた土)と呼ぶ。石灰を砕いた語源だが、選手もそこで粉々になっていく。今年もあと一週間、誰が残るのか目が離せない。
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