Wednesday, 6 April 2022

ヴィルニュスのKGB本部

ロシア軍がウクライナ市民を標的にした事実が明るみになって、連日その残虐な光景が報道されている。昨日はウクライナの大統領が国連で、これはジェノサイドと訴えた。それでもロシアはフェイクニュースだとして、事実を認めようとしない。

大規模な無差別爆撃も去る事ながら、市民の処刑に至っては言語道断である。思い出すのはKGBである。世界の国々ではホロコーストと並び、ソ連時代の恐怖政治を象徴するのがKGBである。今でもあちこちに痕跡が残っているから、その実態に触れる事が出来る。

今までタリン、リガ、プラハ、ブタペストなどのKGB館を訪れたのが、何と言ってもリトアニアの首都ヴィルニスの「占領と自由への戦い」と称する元本部は圧巻だった。 ビルの地下には牢獄があり、処刑を再現したビデオが流されていたのであった。

その方法であるが、捕虜はその日、名前の確認が終わると次の部屋に行けと言われる。部屋のドアの後ろには銃を持って待ち構えている兵士がいて、入った瞬間に頭を打ち抜かれる。倒れた遺体は地上に繋がる窓から出され、バケツを持った兵士が流血を跡形もなく洗い流す。それは極めて機械的な作業であった。見ていると悲鳴が聞こえそうで、逃げるように退散した記憶がある。

今回も軍の陰に、そうした秘密警察が関わっているだろうか?だったらソ連時代とちっとも変っていない。そんな気になってきた。

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