見ていて微笑ましいのは、招待された外国人のその後である。先日も椎茸栽培で招待されたアメリカ人が再登場していた。事業の拡大に成功し師匠に報告していた。こうした姿を見るにつけ、正に呼んだ甲斐があったというものだ。またそんなその後の人生を知ると、そのアメリカ人がより身近になってきた。
フレデリック・フォーサイスの「マンハッタンの怪人(The Phantom of Manhattan)」は、「オペラ座の怪人」の後編である。オペラ座で姿を消した怪人はその後どうなったのか?彼の人生はまだまだ続いた。
物語は怪人がサーカス団の見世物として鎖に繋がれている処から始まる。その彼を善良な夫人が解放してアメリカに逃すのであった。アメリカに渡った怪人は無一文から大金持ちになって復讐を決意した。それはマンハッタンに世界一のオペラ座を作り、パリから嘗て心を寄せたオペラ歌手を呼ぶのであった。彼女は一人っ子を伴って渡米するのだが、実はその子が怪人の子供で、彼を取り戻すのに成功するのであった。
その仕掛けといい、発想の大きさといい正に一級作品であった。面白かったのは、無一文だった怪人がどうやってカネを作ったかである。まず彼はNYのコニーアイランドで郵便局がない事を発見し、前納済のスタンプを押した絵葉書を客に売って元手を作った。更に余興のボクシング試合で、対戦相手の水を鎮痛剤が入ったボトルとすり替えて賭けに勝った。
そのミュージカル「オペラ座の怪人」だが、昔NYで観た事があった。ところが時差で睡魔が襲い、何度も居眠りして最後は絶えられず途中で退散してしまった苦い経験がある。これを機会に、こちらの方ももう一度観てみたくなった。
No comments:
Post a Comment