その中にその特殊潜航艇もあった。ハワイで回収された後、戦意高揚のため全米を廻り最後はこの地に落ち着いた。鑑は綺麗に塗装が成されていた。酒巻少尉を紹介するパネルもあり、タバコの火の痕が残る写真と共に、戦後トヨタブラジルの社長を務めた経歴が書かれていた。敷地の一角には東郷元帥宅の庭を模した日本庭園もあった。日本政府のカネで作ったようだが、こんな寂しい場所に置き去りにされた潜水艇のせめてもの慰めに思えた。
アメリカを旅しているとこの手の博物館が実に多いのに驚く。2年前に廻った東海岸でも、立派な国立海兵隊博物館やノーフォークの軍港に係留する戦艦ウィスコンシン、マッカーサー博物館、スミソニアン博物館など、出征の寄せ書きが残る軍旗や日本軍の武器を展示したヴァージニア戦争博物館では「何でこんな所にあるの?」と思った。
外から見ると日本がよく分かると云うが、正にこれはその典型で、我々の知らない日本が残されている。まだまだマサチューセッツやニューオーリンズ、グアムにもあるというのでその内行ってみたいと思っている。
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