真珠湾攻撃を書いた戦記や映画は実に多いが、こういう時に思い出すのは攻撃隊長だった淵田美津雄氏の自叙伝「真珠湾攻撃総隊長の回想」である。第一次攻撃隊183機を引率し、あの「我奇襲に成功セリ」の「トラトラトラ」を打電した人である。終戦後はキリスト教徒として伝道の道を歩んだ人だったが、淡々と任務を務めている様子が伝わってくる。
その太平洋戦争であるが、NHKではいつものように日本が戦争に突き進んだ反省番組を組んでいた。しかしこの自虐的な感覚がどうしても許せない。日本は400年に渡る鎖国を無理やり解かれかと思うと、そこは欧米の植民地主義の最中、気が付くとロシアが迫ってきてた。辛うじてこれに勝利したが、多くの犠牲を出した割には代償も取れなかった。その後やっと手に入れた満州からもまさかの撤退を通告され、従わないなら禁油すると言われた。欧米の理不尽に散々振り回された挙句、民族存亡の危機が迫った時だった。
さっきTVを見ていたら安倍さんが、いみじくも「(彼らは)見誤った」と言っていたが、起こるべくして起きた戦争だった。それは日本だけでなくドイツも同じである。第一次大戦後の驚愕な賠償請求がなければ、ヒットラーの出現はなかったし第二次大戦も起きなかっただろう。
だから仮に時間を巻き戻したとしても、日本人なら又同じ決断をする気がする。80年と言えば人に称えると傘寿である。先日テニス仲間の傘寿のお祝いをしたから身近に元気な人は多い。遠い昔のようだが、その人達を見ていると、実はそんなに古い話ではないと思えてくる。
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