Monday, 12 July 2021

神様助けて!

何の本だか忘れたが、百田直樹氏が書いた急を要するトイレの話があった。催してから我慢を重ねトイレに駆け込むが、ズボンのチャックの先にボタンが2つもある事が災いして、最後の瞬間で間に合わなかったという失敗談である。氏の筆に掛ると、正に抱腹絶倒の文章になり噴出してしまった。誰でも同じような思いをした人は多いと思うが、私も先日ヒア汗をかいた。

それはゴルフ場での出来事だった。前日の胃の健診でバリウムを飲んだ事から事件は始まった。下剤の液体と錠剤を呑んで翌朝を迎えたが、クスリの効果が出ないので更に錠剤を呑んだ。つまり4錠という事になり、それがそもそもの間違いだった。スタートして4番ホールに差し掛かった時だったか、突然お腹の調子に異常を来し始めた。いても経ってもいられなくなり目の前が真っ暗になってきた。もしここで粗相をすれば大変な事になってしまう!二度とこのゴルフ場には来れないし、同伴していた友人ともお別れだ。幸い4番ホールと5番ホールの間に茶店があった。それは今から思えば奇跡的な幸運で、間一髪駆け込んで事なきを得た。その時は久しぶりに神様に祈った。普段はご無沙汰していた神様だったが耳を傾けてくれた。終わってから思わず「神様有難うございました!」の言葉が口を突いた。

その神様はキリストでも仏様でもなかった。映画「ダ・ビンチ・コード」で、トム・ハンクス演じるラングドン博士も同じような体験を語っていた。それは子供の頃に井戸に落ちた話で、溺れる暗闇の中でただがむしゃらに「神様助けて!」と叫んだという。キリストが実在したかどうかは別にして、誰しも心の中に神が住んでいるのかも知れない。やや次元は低かったが、そんな事と重ねた今回の事件だった。

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