先日、所属しているゴルフ倶楽部から手紙が来た。開けてみると、パブリックに移行する事が決まったので退会届を出してくれと書いてあった。突然の知らせに驚いた。その倶楽部は会員数が700人程度と少なく、いつ行ってもプレー出来るメリットは大きかった。OBの白杭が殆どないゆったりしたコースで、富士山に向かって打つ快感が何とも言えなかった。ただ経営的には厳しかったようで、昔は会員の紹介以外の人は廻れなかったが、数年前から一般の人を受け入れるようになっていた。
思えばバブル時には会員権が4000万円にもなった名門コースである。経営も三菱系なのでまさかこんな事になるとは夢にも思わなかった。会員権を高いお金を出して買った人は嘸かし無念だと思う。私の場合は親の相続で入ったので幸いそれはない。40年近く前に父親が亡くなり遺品を整理していると、その倶楽部の会員権が出て来た。確かによくゴルフをやっていた人なので、家には優勝カップも多かった。名義を書き換えるには2名の紹介者が要ると聞き、故人と関係のあった人にお願いした。大会社の重役室に出向き、今から思えば図々しく紹介状を書いてもらったのが昨日のようである。
会員制がなくなると、当たり前だが会員同士の繋がりが無くなる。時代の流れとはいえ、倶楽部を通じた適度な距離感や連帯感は何とも言えない財産だったから寂しい。ただ名門と言われるスコットランドのセント・アンドリュースや、アイリッシュオープンのキレネーなどは勿論会員制の倶楽部である。一方で旅行者が予約なしでブラっと寄り空いていればいつでも回らせてくれる懐の深さもある。その辺の両立が出来なかったのだろうか?時代の流れとは言え、何か惜しまれてならない。
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