Wednesday, 17 February 2021

森会長の女性蔑視発言

オリンピック委員会の森会長が女性蔑視発言で辞任した。当初は謝罪して終わるかと思ったが、スポンサーのNBCやIOCのコメントで辞めざるを得なくなった。あとオリンピックまで半年を切っているし、大変な事になってしまった。

問題の発言は「女性が沢山入っている会議は時間が掛かる」だった。最初聞いた時はそうかも知れないと思った。凡そ審議会や今回の委員会は、事務方が作ったシナリオに沿って権威付けをする儀式の場である。それを何か勘違いして、持論を延々と展開するのはやはりおばさん委員が多い。場の雰囲気を汲みしないと不協和音になってしまう。森さんもきっとその事が頭を過ったのだろう。  

NBCニュースでは、その性差別的な発言をSexist remarksと呼んでいた。性差別主義者をSexistと呼ぶらしい。そんな言葉がいつから出てきたのか知る由もないが、なにか敵を仕立てるようなニュアンスがある。マスコミが「オリンピック精神に反する」と言っていたので調べてみたが、結局何処に抵触するのか分からなかった。日本人は外来文化を輸入加工する能力に秀でている。ややもすれば本家以上に醸成してしまうが、これもその一つかも知れない。そもそもギリシャの聖火点火も、Vestal virgin(ヴェスタの処女)が務めるので正しくは性火である。「オリンピックは国やジェンダーの壁を乗り越える」と尤もらしく言う人がいる。一見聞こえはいいが、フラット化の行き着く先は共産主義だから胡散臭いものを感じる。ともあれ色々考えさせた事件だった。

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