先日ミャンマーで軍事クーデターが起きた。アウンサンスーチー率いるNLDが、昨年の選挙で不正を行ったという。圧勝で軍の威信が低下するのを恐れたのだろうか?それにしても折角民主化の糸口が見えてきた矢先だけに、また昔に逆戻りしてしまった。タイやインドネシア、フィリッピンも一見安定しているが、所詮は軍事国家である。何か起きると直ぐに軍が出てくる。空港で銃を持った兵士を見るとその実態が分かる。アジアの国々は多かれ少なかれ、まだまだ未成熟だ。それを再認識した事件だった。
そのアウンサンスーチー氏だが、細い体で国民の希望を一身に背負っている姿に打たれる。そんな彼女も建国の父が凶弾に倒れ人生の転機が訪れた。それが無ければ、10数年に渡る自宅監禁も夫との別離もなく、ノーベル賞など多くの栄誉とも無縁だった。オックスフォードを出て国連に就職したというから、今頃はどこかの国で普通の生活をしていたはずだった。その32歳で倒れた父も、太平洋戦争で日本軍に担がれたのが始まりである。独立運動の旗手になり、最後は首相候補に上り詰めた事が悲劇に繋がった。
同じ女性として韓国の朴槿恵氏もそれに似ている。彼女も大統領だった父が凶弾に倒れ、その意思を継いで政治の世界に入り第18代大統領になった。ただ道半ばで弾劾され失職して先日20年の懲役が確定した。偉大な父を持つと、その後の運命が大きく変わる。
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