Saturday, 16 January 2021

UNIQLOとUNICLO

サッポロビールが一転して、スペルミスの商品を販売することにした。やはり昨今の世論を気にしたのだろうか、これで良かったのだ。話題にもなったから、結構売れるかも知れない。災い転じて福と成す、似たような例があのユニクロである。最初はUNICLOだった。ある時、香港の担当者が現地で会社登録する際に間違ってUNIQLOにしてしまった。その後、そっちの方が格好いいと今のスペルになったという。

そのユニクロだが、相変わらず絶好調である。春先に4万円だった株価が今では9万円を超えている。先日久々に店を訪れた際、新しいダウンジャケットを衝動買いしてしまった。シームレスでパーカーの形状も良く、何と言ってもあの価格帯である。一体そんなビジネスモデルがどうやって出来たのか、ブックオフで「ユニクロ帝国の光と影」があったので読んで見た。なるほど厳しい品質管理と顧客を飽きさせない工夫など、苦労を重ねた様子が伝わってきた。中でも低価格に対する拘りが印象的だった。  

随分前に社長になった玉置氏がクビになった事件があった。理由は攻めに欠けたという。どういう訳かというと、玉置氏は従来の低価路線から高級化を目指した。それが柳井さんと相入れなかった。柳井さんはまず顧客が驚く販売価格を決めて、それを生産に落とし込むという。つまりその無謀な挑戦こそが、ユニクロの攻めという事になる。この辺のセンスは、根っからの業界育ちでないと分からないのかも知れない。ともあれ気が付けば、上から下までユニクロである。街ゆく人もそうだろうが、それでいて他人の目が気にならないから不思議である。

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