Wednesday, 19 August 2020

悪夢の民主党時代

宮脇淳子さんの本が面白いので固め読みをしている。「中国と韓国の正体」を皮切りに、「朝鮮半島をめぐる歴史歪曲の舞台裏」を経て「満州国の真実」まで来た。豊富な知識と柔軟な語り口で、素人が十分楽しめる件になっている。昨今の韓国の反日や中国の覇権など、歴史を知ると池上さんの「そうだったか!」の発見に繋がる。一方、日本の過去の対応もまずさも目に付く。

その一つが民主党政権時の「朝鮮王室儀軌」の返還だ。野田政権が李明博に頼まれて特例として返した日韓併合時の資料である。一度許すと、今度はそれに乗じて返還運動が盛り上がったという。長崎の宝物殿から慶典が盗まれたのもその頃だった。尖閣もそうだった。石原知事が東京都に組み入れようとすると、当時の政権はあっさり国有化してしまった。今に至るパンドラの箱を開けたきっかけを作ったのはやはり民主党だった。素人集団は今から思えば恐ろしい限りである。安倍さんが”悪夢の時代”と言ったのはよく分かる。選挙の看板にしていた高速道路無料化はあっさり諦めたし、公共工事の象徴だった八ッ場ダム廃止も今回の台風で残しておいて良かったと証明された。蓮舫が頑張った仕分けも、長期の施策が毎年入札される事態になり、かえってコストが高くつく結果になった。

そう云えば、南京大虐殺の記念館の建設費用を出したのも日本社会党だった。いつの間にか犠牲者が30万人で今では40万人になっているらしいが、自虐的なツケは余りにも罪深い。宮脇さんは、歴史は日本ではヒストリーだが、中国ではプロパガンダ、韓国ではファンタジーと表現していた。その視点で読み解くと、隠れた過去が少しづつ見えてくる。暫くは氏の門下生になってみる。

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