ウィスキー評論家の土屋守さんの本に、ウィスキーガロア(Whisky Galore)の話が出ていたのでDVDを取り寄せた。
物語は第二次大戦下のスコットランドの島村である。ある日、島の近くでウィスキーを積んだ船が座礁した。アメリカ向けにウィスキー5万ケースが積まれていたので、島民は夜中に小舟を出して回収を試みた。持ち出したウィスキーは村中で隠し飲んで楽しんだ。ただ駐留のイングランド兵の監視があった。長年の両国の対立を象徴した設定だったが最後は事なきを得た。土屋さんが抱腹絶倒と評していた割には、平凡な物語だったのでちょっと期待が外れた。
ただスコットランドの田舎の風景が良かった。映画を見ていて、昔旅したスコットランドのスカイ島を思い出した。陸路で行ける島で、その時は島に唯一佇むタリスカー(Talisker)蒸留所を訪れた。寂しい場所だったが、碑に「ここで働く男たちは孤独と厳しい自然の中で生きるので、ユーモアが大事だ」と書いてあったのが印象的だった。スコットランド音楽もそうだが、その陽気さが人を惹きつける。
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