Wednesday, 10 June 2020

国のコロナ対策


コロナ対策予算の補正が行われ、総額では233兆円になるという。日本の国内総生産(GNP)がざっと500兆円だから凄い規模である。感染予防や経済も大事だが、流石に大丈夫なのかな?と心配になる。先日も10兆円の予備費が問題になったが、何か数字の感覚が麻痺している気がしてならない。国民の期待に応えようとする気持ちは分かるが、政府ができる事は限られているし、出来ない事まで手を出すのは良くない。




例えば委託先の公募が見送られたGo Toキャンぺーンである。旅行代金や食事代を補助してもらえるのは有難いが、一方でまだまだ外出自粛が続き、県外の移動は控えるよう呼び掛けている最中である。ブレーキを踏みながら、アクセルを吹かすようなものでちょっと理解に苦しむ。それより、旅館の固定資産税、法人税、従業員の健康保険や失業保険などを国が徴収を控えたり、旅行者のガソリン税や高速料金の無償化など、コストも掛からずに行政なら簡単に出来る事は多いはずだ。持続化給付金の問題もそうだ。中小や個人事業者への支援金を届ける発想は良かったが、実際やってみると時間が掛かり過ぎて受け取れない。仕組みが段々明らかになると、電通を中心とした多くの企業が再委託、再々委託で請け負っている事が分かって来た。請け負う側も人件費や運営費など、必要経費しか計上できないから決して儲かる事業ではない。受託側もお国の為にやっているのだろう、効率が悪く使い勝手が悪いのはいがめない。やはり都道府県という行政機関があるので、市町村の窓口を活用すべきだった。



その他、消費税の減税、商取引の所得税を棚上げなどまだまだおカネが掛からない施策はあるはずだ。先般問題になった固定費の扱いでも、ハローワークを使った雇用調整助成金の引き上げは妥当だった。しかし賃料の無担保融資は、銀行が審査を通して国が肩代わりする方法もあったはずだ。ともあれ、日本国民は基本的には政府を信じているから、多少の失策があっても何とか付いて行っている。その信頼感がある内は大丈夫だろう。言うは易し行うは難し、実際やる方は大変だろうが・・・。

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