Wednesday, 3 June 2020

ミネソタの事件

ミネソタ州の黒人が警官によって殺害された事件で、全米で抗議の集会が開かれている。首都のワシントンでは催涙ガスが発射されたり、大統領がホワイトハウスのシェルターに避難したとか大変な事になっている。特にアメリカだけでなく、英国、ドイツなど世界的に抗議が広がっている。正直この手の事件にしては異常な展開に、ひょっとして扇動者がいるのだろうか?と思ってしまう。

アメリカで暮らしたことがないので、格差や差別に対する感覚が今一つである。仕事で行った時は都市の会社関係者が相手だし、旅行では観光地を巡るから、所謂貧困層と言われる人々とは無縁だった。ブロンクスにも行った事がないし、パリの19区にも足を踏み入れた事がない。唯一シンガポールで今回コロナの集団感染が起こった一角がある。車で迷い込んで入ったのだが、インド、中東からの出稼ぎ労働者が屯する男だけの街は異常な光景だった。思い返せば黒人やヒスパニックとも余り話した記憶がない。新型コロナで死亡が多かったのが貧民層と言われている。今回も医療が受けられない人々が、自宅待機と失業でストレスが爆発していたのだろうか?と勝手に想像してしまう。

昨年もワシントンから東海岸を旅した時、近くのヴァージニアビーチという人口1百万人の町で無差別殺人があった。市役所のエンジニアが発砲し12名が犠牲になった。長い海岸線が続く比較的治安のいい場所だっただけに、静かな町が騒然となった。犯人はその場で射殺されたので動機は分からず終いだった。アメリカは銃社会だから似たような事件は良く起きる。身近にあっても、巻き込まれないで自身に被害が及ばない限り、対岸の火事に感じてしまう。そんな事だから、中々真相が理解できないのかも知れない。

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