Wednesday, 8 April 2020

蝶々夫人と日本人妻

やっと緊急事態宣言が出された。日本人は走り出してから考えるというから、取り敢えずこれで良かったのではないか。因みに英国人は考えてから走り出し、ドイツ人は歩きながら考えるという。この手の国際比較のフレーズは、本質を付いているから面白い。

加藤浩子さんの「オペラで楽しむヨーロッパ史」でも、蝶々夫人(Madame Butterfly)が日本人女性の名声を高めた事から、当時の天国の生活とは、「アメリカの給料をもらい、イギリスの家に住み、中国人のコックを雇い、日本人の妻をもらう」だったという。蝶々夫人は昔で言う現地妻である。ピンカートンが帰国しても只管彼の帰国を待ち続けたが、再会した時には彼にはアメリカ人の妻がいたので身を絶った。その可憐で一途で従順で裏切られても身を引く姿が、理想の女性像になったようだ。日本人として喜んでいいのか分からないが、最近では大分様子が変ってきたのは確かだ。因みにその反対の地獄の生活とは、「中国の給料をもらい、イギリス人のコックを雇い、日本の家に住み、アメリカ人の妻をもらう」だそうだ。

暫く前に知人のKさんも、「若い頃に結婚するには綺麗なスラブ人がいい。中年になったら気配りがあり面倒見がいいウクライナ人がいい。ただ歳をとったら、子供の時から貧しく育ち、家族思いで介護も懸命にするモルドバ人がいい」と言っていた。以来、モルドバという未知の国が気になっているが、ただここまで来ると、実体験がないと中々理解し難いものがある。

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