Saturday, 18 April 2020

イスラムとマスク文化

ヨーロッパでコロナ感染者が大きく増えた理由について、色々な事が言われている。例えばハグやキスなど直接接触の習慣があるとか、土足で部屋に入るとか、風呂にあまり入らないとか、加えて一帯一路で、今までにない数の中国人を受け入れたとか・・・。

そんな中、フランスに住む人が面白い事を言っていた。それはイスラム文化とマスクの関係である。特にフランスでは、顔を隠すブルカが2011年に禁止され、ヒジャブ(女性のスカーフ)も学校での着用が禁じられた。これらのイスラム装束は、女性の隷属と抑圧の象徴であるから、自由を謳うフランスでは相容れなかった。そんな事で顔を隠すマスクはイスラムに繋がるのか、昔から敬遠されて来た。

確かに風を引いてもマスクをする人は稀だし、フランスのみならず、ヨーロッパでマスク姿を見る事は昔から殆どなかった。以前勤めていた会社には、ドイツ人がよくやって来た。彼らが開口一番に言ったのは、「どうして日本人は、町でマスクをしているの?」だった。「それは花粉症予防だ」と説明すると納得していたが、それでも一様に社会現象化している光景が奇妙に映ったようだ。文化の違いは恐ろしい。今の処何とか感染爆発を免れている日本である。花粉症対策が思わぬ処で役に立っているのかも知れない。

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