箒木蓬生の「聖灰の暗号」から始まり、この処レンヌ・ル・シャトー(Rennes-le-Chateau)の謎に嵌っている。レンヌ・ル・シャトーは南仏の小さな村の名前である。1800年の後半に赴任してきた神父が巨額の財を築いて亡くなった事から、調べて行く内に村の歴史が浮かび上がった。「聖灰の暗号」は中世で壊滅したカタリ派の話だが、実はそこにはシオン修道院やテンプル騎士団、果てはフリーメイソンも登場し、その代表だったガリレオやニュートン、レオナルド・ダ・ヴィンチなどの名前も出て来る壮大な歴史があった。
結論から言えば、キリストは神でなく人間で、その聖なる血脈を守っている集団の話である。映画のダ・ヴィンチ・コードでは、最後のソフィーと言う女性の周りに村人が集まるシーンで終わる。それがシオン修道会の末裔か分からないが、有史以来のタブーを語り継ぐ人達がいてもおかしくない。その説によると、キリストの妻はマグダラのマリアである。エジプトから渡って来たので、黒いマリア像はそれを想像させるし、今でもプロヴァンスのSaintes-Marie-de-la-Mer村には毎年ジプシーが集まってサラ(Sarah)というエジプトの聖人を祝っているので、言われてみれば名残は多い気がする。
特に面白いのは、H.リンカーン著「隠された聖地(The Holy Place)」である。著者がレンヌ・ル・シャトーの地形を調べて行く内に、近くの村や墓を繋ぐと五角形になっている事を発見した。つまり三つの頂点を繋ぐ五芒星上にそれらは点在し、更に凄いのはその延長線がパリの子午線に沿って集約している事だった。ダインチコードでも子午線跡は紹介されていたのを思い出した。またR.ハウエルズ著「レンヌ・ル・シャトーの真実(Inside the Prority of Sion)」は、その土地がテンプル騎士団による新エルサレムの建設予定地だった、という結論を導いている。ここまで来ると、何が何だか分からなくなって来るが、誰が一体何の為に?いう問いには答えているようで、納得した件だった。教会信者でもない者にはキリストの興味は浅いが、もう少し足を踏み込んでみようと思っている。
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