Friday, 21 February 2020

ミランダとタバ子

オーストラリアの女子学生達が帰り、代わりにやってきたのが、日本人の女子学生2人組だった。一人はミランダ・カー似の美人で良く話す子だった。私が毎日ゴルフをしていると言うと、「私もやりたいな!」、「でも靴など道具がないと難しいよ」と言うと、「スニーカーあるから大丈夫です」みたいにノリがいい。さらに「ビーチに行ったけど、人がいなくて綺麗だったよ!」と話すと、「私も行ってみたいな!」と、これまた付いてくる。ところがもう一人が問題だった。着くなり早速、バルコニーに出て煙草を吹かし始めた。私はタバコを吸う女が嫌いである。ただそんな事はおくびにも出せない。そのタバ子は鼻のかみ方も豪快で、ゴーという大きな音がした。本人は「これは親の遺伝なんです」と言っていたが、ここまで来ると興醒めを通り越して愛嬌になった。

二人はバイト先で知り合った仲だというが、どう見ても不釣り合い感じだった。あまり会話はないし、ただ一緒にいるだけの関係に思えた。ただそうは言っても、ミランダだけを連れだすとタバ子が一人になってしまう。折角二人で旅行しに来たのに、これでは元も子もない。結局あれこれ考えている内に、面倒くさくなり構わない事にした。それでも夜リビングで飲んでいると、「今日はスカイダイビングに行って来た」とか、「グレートバリアリーフの島でシュノーケリングして来た」とか、楽しそうに報告してくれたので、それはそれで良かった。

ある晩、リビングのソファーにミランダが座ってiPhoneをいじっていた。見ると目の色が違う。普段は外人みたいな薄緑色をしていたのが、黒に変っていた。別人かと思って聞くと、「日中はお洒落用のカラーコンタクトしているの」という。ハーフかと思っていたのですっかり騙された。結局、最後まで名前を聞くこともないまま別れた。

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