Sunday, 8 December 2019

パラリンピックの起源

とある飲み会の席で、パラリンピックの話が出た。薀蓄好きなKさんが、「その起源って知っている?それはノルマンディー空挺団員の更生だったんだ!」という。ノルマンディー上陸作戦は、1944年6月6日に行われた連合軍の侵攻で、130万人の兵士が参加した史上最大の作戦である。戦跡巡りのオタクとして、舞台になったビーチや橋、村、果ては映画の撮影地まで何度も足を伸ばした事もあり、それは聞き捨てならぬ情報だった。

K氏が言うには、パラシュートで降下した兵士に負傷者が多く、そのリハビリを兼ねて始めたのがパラリンピックの起源だと言う。今まで、中東で地雷を踏んで手足を失った兵士のリハビリが始まりと聞いていたので、早速調べてみた。すると正しくは、イギリスのストーク・マンデビル(Stoke Mandeville)病院が、傷痍軍人の為に1960年のオリンピックに合わせて始めたの起源だと分かった。ただその病院とノルマンディーの落下傘兵との因果関係は分からなかった。

ノルマンディー上陸の前夜、闇に向かってダイブした空挺師団101と82の兵士は全部で13200人いた。その内、死傷・行方不明者は全体の2割に上る被害を負った。ただ負傷者は900名と全体の7%に過ぎなかった。ひょっとして、その中の何人かがストーク・マンデビル病院に入った可能性はある。特にそこが脊髄センターにもなっているから猶更だ。門外の人に取ってはどうでもいい事かも知れないが、ひょんな事でパラリンピックが身近になった話だった。

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