読売新聞の「先生のコトバ」というコラムがある。今週は齋藤隆夫さんだった。あのゴルゴ13の漫画家である。御年83歳というが、シリーズも健在だし、写真でみるお姿はお元気そうである。コラムでは、大阪の中学校で担任だった先生を偲んでいた。試験の答案を白紙で出したら、「せめて名前を書きなさい」と言われたそうだ。そのゴルゴ13のデューク東郷の「東郷」は、その先生の名前から取ったという。余程心酔していた事が伺えた。
子供の頃の先生は大きな存在である。自身も転校生として7人の担任と出会ったが、全て女の先生だった。小学6年の時だったか、Fという女にしては毛が薄い先生が担任になった。F先生は授業が終わると、良く煙草を吸っているのを見た。女が煙草を吸うのは、子供心ながら生理的に受け入る事が出来ないでショックだった。そのため、クラスで一切拒絶の心理ボイコットになってしまい、成績は落ち込んでしまった。今から考えても、あの時ほど嫌な1年はなかった。そんな事だから、逆にいい先生に付けば、斎藤さんのように人生の師範になっていく事が良く分かる。
読んでいて、有名大学を出て一流企業に勤める事が必ずしも全てではないと、改めて思った。勿論、齊藤隆夫さんみたいな天才漫画家は稀だろうが、ゴルゴ13は未だに世界を股に掛けて活躍する、何年経っても歳を取らない現役である。そんな夢を追い続ける芸術家が羨ましい。”子供の頃の出会って結構大きいんだ!”と改めて感じた記事だった。
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