Wednesday, 2 October 2019

虎穴に入らずんば

紀伊国屋の洋書コーナーに行くと、ジェフリー・アーチャーの新刊が2冊も出ていた。昨年、クリフトン年代記や短編集を出したばかりなのに、その精力的な執筆活動に驚かされた。永年のファンとしては、「だったら頑張って読むか!」と早速買って帰った。

まず「Nothing Ventured」の方から読んでみた。タイトルは、Nothing Ventured、Nothing Gained(虎穴に入らずんば、虎児を得ず)の諺からの引用したのだろうか?冒険してみないとのニュアンスが伝わってくる。物語はスコットランドヤードの警部補が主人公である。彼は盗難された絵画を追っている内に、美術館の若い女性と恋に落ちる。しかし彼女の父に殺人容疑が掛かっている事が分かると、その嫌疑を晴らそうと、弁護士の父とタッグして解決に導くのであった。著名な父は当初、大学を出た息子に自分と同じ法律の道を期待した。しかし息子は意に反して警察を選ぶのだが、ベンチャーする息子を応援する姿が印象的であった。クリフトン年代記でもそうだったが、ジェフリー・アーチャーの描く人間模様はどこか品位がある。

もう一冊は「Heads You Win」である。秋の夜長に、もうひと踏ん張りしないと・・・。

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