Saturday, 19 October 2019

カナダ産の馬肉

この春、長野の温泉で馬肉(桜肉)をご馳走になった。高級な霜降り肉で、生姜醤油に浸し食べるとトロっとして美味しかった。流石に地元で食べる食材は違う!と思っていた。ところが良く調べてみると、馬肉の生産地は熊本、福島、青森が多く、長野産は殆どない事が分かった。まして国内消費の半分は輸入に頼っているというから興醒めである。

そんな中、先の読売新聞にカナダの食用馬肉の話が出ていた。その記事によると、何とカナダ産の馬肉輸出の58%は日本向けだそうで、その中には生きたまま空輸する馬が年間1000頭もいるという。興味深かったのは、カナダでは馬肉を食べるのがフランス系が多いケベック州に限られていて、自国ではあまり食べる習慣がないという。生きたまま運ぶのは、非人道的だと愛護団体が批判しているというから、その内無くなるかも知れない。魚が良くて馬が駄目なのは理屈に合わないが、何となく分かる気もする。

フランス系の美食は今更語るまでもない。カエルやジビエにエスカルゴなど、一見気持ち悪い食材でも実に上手く料理する。雰囲気作りにも長けていて、綺麗なテーブルクロスにワインが置かれると、不思議に食欲が誘われる。馬肉もタルタルステーキとして良く出て来る。胡椒や卵、ハーブなどで味付けしてパンに塗ると、赤ワインとの相性がとてもいい。ともあれ、世界的に見て馬肉を食べる人種はそう多くない事は分かった。

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