Friday, 16 August 2019

金ブームと投資

米中の貿易摩擦を受け、金の価格が上昇している。1グラム5572円の高値を付け、ここぞとネックレスを売る人が多い一方、有事の金を買う動きも出ている。思い出すのは70年代後半の金ブームである。オイルショックやソ連のアフガン侵攻で、金の価格が空前の高騰をした。会社に入って間もない頃、人から勧められて金のドル平均法で毎月投資を始めてみた。ところがその後、金価格は下がり続け、トントンに戻ったのは30年後の2011年であった。

金に限らないが、外国物の投資には為替が大きく影響する。金の場合、その30年間にドルベースでは最高で9倍上がったが、円ベースでは精々2倍ちょっとだった。購買平価が為替で調整されてしまうので、中々うま味が取れない仕組みになっている。これは日本の宿命かも知れないが、如何せんどうしようもない。

2011年は、ギリシャに端を発したユーロ危機が原因で上がった。今回も世界貿易の滞りを危惧したドル危機になるのだろうか?ただアメリカも選挙があるから、そんな馬鹿な事にはならない気がする。況や日本人は、南米やアフリカと違って金銀を身に着け、いざという時に備える必要も無い。所詮持っていても大して上がらないなら、無理して買うモノではない。失敗の教訓がそれを語っている。

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