Sunday, 7 July 2019

健康寿命の話

最近、長野県に住むHさんが面白い事を言っていた。長野県と言えば、空気が綺麗で豊かな水に恵まれている。東京からも新幹線が通っているので交通の便もいい。平均寿命も、毎年ほぼ日本一をキープしている、正に理想的な土地である。ただ健康寿命になると男で20位と、グーッと落ちるという。つまり長生きはするが、病気で動けなくなる期間も長いという事である。その訳はクルマらしい。地域の移動手段はクルマしかないので、ちょっと買い物に行くのもついつい車に頼ってしまう。その習慣が長年に渡り足腰を弱めるらしい。Hさんはそれを知ってか、なるべく歩く事を心掛けているという。

確かに都市生活は、電車とバスが中心なので良く歩く。車に乗るのは郊外に出る時ぐらいだ。汚れた空気を吸って不味い水を飲んでいるかも知れないが、意外に健康にはいい環境のようだ。そう思うと、老後の移住も考え物である。良かれと思って緑の多い自然を求めても、肝心の体力が落ちてしまえば元も子もない。

車社会の典型は、やはりアメリカである。どこに行くのも車、食べるのは毎日ハンバーグだから、日本では見た事も無い巨体の人がとても多い。中には自分で歩くのも辛く、他人に助けられる姿も目に付く。いくら大きな家に住んで、安いガソリン代に助けらる便利な生活かも知れないが、これでは本末転倒である。つくづく日本の良さに気付く今日この頃である。それにしても何が幸いして災いするか、中々バランスを取るのは難しい。

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