家を片付けていると、昔の新聞が出て来た。2004年5月の日経新聞で、見出しは「憲法改正5割を超す」だった。なんだ!昔から変わらないんだ?と思った。最近でこそ改憲賛成が反対を上回ってきたが、それでも両者は相変わらず拮抗している。英国のEU離脱の国民投票もそうだったが、伯仲するのは人間の心理と関係がありそうだ。何かを得れば何かを失う、そんな期待と不安が混じり合うと人は分からなくなって行く。
そもそも今の憲法はアメリカ人が作ったモノである。戦後間もない頃、それも2週間程で書き上げたというから、優秀な法律家だったのだろう。それを金科玉条のように大事にする姿は一見滑稽だが、一方でとても日本的な感じもする。いつの時代も外圧によって変わってきた日本人の事だから、(冗談だが)今回もまたアメリカに下書きしてもらうと上手くいくかも知れない。
ところが政治家になるとそうも行かないようだ。70年代の後半だっただろうか、ある結婚式に出た事がある。新婦の父は山梨の代議士で、主賓は金丸信議員だった。彼は新郎新婦と同じ壇上に座り、挨拶に立つと祝福の言葉もそこそこに、「憲法改正何が悪い!」と演説を始めた。とても結婚式どころでは無くなったが、国を背負うと力が入るようだ。今年はその改正の節目になる。9条だけでなく、国の形について考える機会になりそうだ。
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